持続可能な社会実現への取り組み、SDG 3

Published
2022年10月14日

REIは2030年到達目標の持続可能な開発目標SDGsに連動して、前向きでかつ長く継続できる地域社会主導の変革を模索し続けています。

SDGsとは「Sustainable Development Goals」を略したもので、日本語では「持続可能な開発目標」と呼ぶ、国際社会共通の目標です。2015年9月に、150カ国を超える世界のリーダーが参加して開かれた「国連持続可能な開発サミット」で決められました。その内容は、「17の目標」と「169のターゲット(具体目標)」で構成されています。私たちの活動は開発目標の中の3にある、「すべての人に健康と福祉を」に貢献するプロジェクトを支援するものです。

『目標3.3』2030年までに、エイズ、結核、マラリアおよび顧みられない熱帯病といった伝染病を根絶するとともに肝炎、水系感染症およびその他の感染症に対処する。

私たちが資金提供するプロジェクトのひとつ、母子健康衛生プロジェクトは、3544人の該当地域社会構成員に対して106回の婦人衛生知識講座を提供するものです。その内容は、避難民及び国内避難民(IDPs)の人びとにとって生涯の基本的衛生知識となる、個人の健康維持のための衛生教育であり、HIVエイズ予防のための方策でもあります。

『目標3.4』2030年までに、非感染症疾患(NCD)による早期死亡を、予防や治療を通じて3分の1減少させ、精神保健および福祉を促進する。

加えて母子健康衛生プロジェクトは、栄養学、家族計画、妊娠中の薬物摂取障害についての知識教育の提供も行っています。REI支援のプロジェクトによりカレン州内の地域社会では2948名の女性、490名の男性参加者がこれらの知識を家族や友人達と共有し、波及効果を高めています。

『目標3.1』2030年までに、世界の妊産婦の死亡率を10万人当たり70人未満に削減する。

Ee Tu Hta国内避難民キャンプ内及びその周辺地域では、REIの支援プロジェクトにより栄養食品の支給を50名の妊婦と授乳中の母親たちに行い、妊産婦死亡率削減に効果をあらわしています。各婦人あたり7kgの豆類の受給により、彼女たちの栄養状態の効果がみられています。

『目標3.2』5歳以下の全ての予防可能な死亡を無くす。

REIベビーキットと衛生知識小冊子支給はカレン州における5歳以下の乳幼児死亡率の低下に効果をあげています。2017年11月から2018年6月までの間に、 カレン州内のEe Tu Taキャンプを含む4地域9カ所の町へ私たちの資金提供により300のベビーキットが新生児の母親たちに支給されました。2018年支給のベビーキットには以下の品目が含まれています。

『目標3.5』麻薬乱用やアルコールの有害な摂取を含む、薬物乱用の防止・治療を強化する。

タイミャンマー国境地域の避難民及び国内避難民の人びとが抱える薬物摂取中毒に対応するタイミャンマーリハビリテーションセンターでは、予防教育と治療を提供しています。私たちの支援はプログラムが提供する、50名を超える人びとに対応する、診察、解毒治療、中毒に関する知識、相互援助の会設営などを行うプロジェクトの運営に大きな貢献を果たしており、プログラムは施術後2年間にわたるフォローまでを含む内容で50−60%の完治率という高い効果をあらわしています。

『目標3.6』 2030年までに、世界の道路交通事故による死傷者を半減させる。

リハビリテーションは単に個人の治療プロセスにとどまりません。各個人が家族の一員であり、その各家族が地域社会を構成しています。REIの資金提供により50名の患者にプログラムを提供することで、250名を超える人びとの暮らしに波及効果をもたらすと考えられます。さらに、薬物中毒がもたらしうる暴力や恐怖を取り除く波及効果は、500名を超える人びとの暮らしにまでインパクトをもたらすと考えられます。

このREI支援は、タイミャンマー国境地帯において薬物中毒がもたらしうる自動車死亡事故の削減や精神衛生の向上に貢献するプロジェクトであり、開発目標が掲げる内容につながるものです。