ベビーキット、カレン州 (2015年)

Published
2015年04月30日

Agency: Karen Women’s Organisation (KWO)

このプロジェクトは、ビルマのイートゥタの国内避難民キャンプにいる200人の母親にベビーキットを配り、母親と新生児の健康と衛生を改善する。この計画はまたKWOの活動の地区や町レベルの行政の委員会のために、健康教育や管理運営、保健衛生に関する能力、知識の向上のための研修を行う。

キットには石鹸、洗濯用石鹸、赤ん坊のおくるみなどの基本的な衛生用品と、母親に新生児の世話の仕方を記した衛生のパンフレットが入っていて大切な健康教育を行っている。すべての品物は地域で購入したもので、地域のビジネスに貢献している。

REIは長年このプログラムを支援し、乳児や母親の出産時の死亡率を減らし、乳児が健全に生きていけるような体制を作り、その効果が証明されている。

今年、このプロジェクトはビルマのカレン州の8ヶ所で、14日間の女性のための健康衛生を教えるワークショップも開く。このワークショップではプロジェクトの運営や母親と子どもの健康について学び、健康に関するガイドラインや教材を配布する。この研修で   能力の養成が大幅に向上し持続性も高まるだろう。

健康関連の利点とは別に、このプロジェクトはコミュニティとの関係を高め、カレン女性組織の代表者がビルマのカレン州の状況を理解する機会を与え、コミュニティを強化するためのより効果的なプログラムを彼女たちが作っていくことに役立っている。

追加情報

ビルマのカレン州の女性や子どもは、ビルマの少数民族に対する軍事的政治的攻撃の結果、長年極度の貧困、基本的なサービスの欠如、暴力、低開発に苦しんできた。ビルマでは和平に向けて一歩一歩進んではいても、地方の何千ものカレン人は、恐怖、危険、退去という状況の中で暮らしている。女性の健康はこのような状況の中で大きく損なわれ、カレン州は出産後の母親と新生児の死亡率が、世界で最も高い地域の中に入っている。長年の紛争で引き起こされた孤立やインフラ向上の制限のために、地域のコミュニティも、基本的な健康衛生問題に関して防止やその対策に関する情報や教育の欠如に苦しんできている。

成果

このプロジェクトで、洗濯用石鹸、化粧石鹸、4枚の赤ん坊用おむつ、衛生のパンフレットが入っている200個のベビーキットを8つの区域で配布した。ベビーキットの配布とともに、137人のKWOの委員会のメンバーに、管理運営と健康力を高める研修を行い、5,000部の健康の手引きを発行し、ベビーキットの感想を聞くために直接母親に会った。今年このプログラムは、広く現場のコーディネーターやアシスタントを指導する人向けの研修に的を絞った。この研修で、現場の仕事をしている人たちは健康意識向上に関して、より広く効果的に広めることができた。このためベビーキットを受け取れなかった母親も健康の研修から学ぶことができた。

ケーススタディ

「私はベビーキットの現場のコーディネーターとしてKWOで活動してきて、プロジェクトの運営、財務管理、活動の記録、困難な状況の処置に関わり、コミュニティで地域のリーダーとともに活動し、ベビーキットを受け取った母親に意識を高める活動もしました。これらすべてのスキルや能力を少しずつ身につけました。3年前にKWOの活動を始めてから、KWOの中央組織が作った研修がずっと続いています。毎年の実地の経験のおかげで、私は自信と能力を身に付けました。」

行政区レベルでのプロジェクト現場コーディネーター