ジャン・ルーク・シボマナさんがケニアで自立した生活を実現するまでの道のりは、遠く、険しいものでした。2007年にケニアに到着してから、家族を養うために懸命に生活の再建に努めました。幼い娘2人の世話をしながら、ジャン・ルークさんは一家の大黒柱として、仕事と家庭生活の両立を図っています。
REIが資金を提供している職業訓練プログラムでテーラー、ビジネスマネジメント、帳簿管理などの訓練を受けるまでは、路上で布を売り歩いていたため、生活は安定していませんでした。それが今では小さな仕立て屋を営んでいます。身分証明書がないため、店のスペースは代理人を通して借りていますが、それでもそれが今の生活を支える生命線です。代理人に小額の手数料を支払い、それでも、より安定した、確実な収入を得ることができています。
ジャン・ルークさんは、1メートルあたり1,000Ksh/¥1,200で仕入れた生地で、3枚のシャツを作ります。店の家賃は月5,500Ksh/¥6,500で、収入にばらつきはありますが、それでも食費、家賃、子供の教育費など、家族にとって必要なものはすべて賄えます。ジャン・ルークさんは、2人の子どもが「おなかを空かせた小鳥のよう」に毎日彼の帰りを待っていると、嬉しそうに話してくれました。
顧客はクチコミで増え、事業は成長しています。困難はありますが、今与えられた機会に感謝し、時折子供たちに新しい服や靴ををプレゼントできることに大きな悦びを感じています。ジャン・ルークさんにとって、テーラー事業は単なる収入源ではなく、より良い未来への道となっています。
