「ザ・ロード」雑誌とジャーナリズムのワークショップ

Published
2015年09月30日

Agency: Japan Emergency Network (JEN)

このプロジェクトは、ヨルダンのザアタリ難民キャンプの女性たちに研修の機会を与え、キャンプの月刊雑誌「ザ・ロード」に援助をし、女性自身が女性のために特化した問題を提起する研修を行う。研修は4つの異なったワークショップで、主に編集、ジャーナリズム、デザインに関して25~30人の女性から成る2つのグループで行われる。

「ザ・ロード」はキャンプでの継続した月刊雑誌で、キャンプの約2万人に読まれていて、キャンプ生活での健康、シリアとヨルダンの学校のシステムの違い、キャンプでの様々な問題に関して最新情報などを発信している。このプロジェクトは、女性がこの雑誌に関わり、自身の問題を見つけ出すことで、子どもたちのためにロールモデルの役割をし、インタビューや編集や記事を書くスキルを学ばせ、女性の力に自信をもつようにし、過激派に占拠されないようにコミュニティを強くする。

ジャーナリストとして研修を受けると、雑誌発行の責任を引き継ぎ、決定を下し雑誌を続ける力をつける。

追加情報

「ザ・ロード」は2014年の10月からキャンプ内で発行され、大成功を収めていて、読者の99%がずっと読み続けたいと言っている。キャンプは約6平方キロメートルの広さで、2012年7月から設置されている。シリアから逃げてきた約85,000人がこのキャンプに住み、その約50%が女性である。

成果

52人の女性が写真とジャーナリズムの研修を終えて、「ヤスミン」という女性のための雑誌を発行した。20ページの雑誌、3,000部が作られ、14~16年の3月に、国際女性デーの直後に配布された。雑誌は女性が生活上の出来事を話し合い、意見を述べ、コンピューターの技術や通信のような新しい市場性のある技術を習うことを可能にした。関わったある女性が、キャンプに住んでいることを知らなかった故郷の友人に出会うという思いがけないこともあった。女性たちはこれからも雑誌「ザ・ロード」のために活動し続けるだろう。

ケーススタディ

「雑誌「ザ・ロード」がジャーナリズムコースを始めるということを知り、私はこの仕事が好きなのでシリアに戻った時には記者になろうと思い、ためらいもなくボランティアとして参加するようになりました。このコースでレポートの書き方、インタビューの仕方、ニュース記事の客観性と信頼性を学びました。今は多くの友人がいて雑誌を読みインターネットを使っています。」

ムフィーダ・アル・ムスリ